パン
マレーシアで思わぬ出会いをした。
丁度春節の時に北京に行った時のこと。出国前にぱらぱらとガイドブックを書店でめくっていたら美味しそうなパンを見つけた。
パン、と言っても日本の食パンとは違い中国のそれは蒸しパンで味が少し違うらしい。別に高級料理でもないけど、僕はどうしてもそれが食べたくなって5日の滞在期間中ずっと探し続けた。だがどこにも売っていなかった。
そのあと少ししてマレーシアに行った。そこで街角の小さな食堂に入ったとき、ガラスのケースに収まったものを見ておや、と思う。近づいて見てみるとガイドブックで見た蒸しパンだった。しめた!と思い店員に注文する。
まさかこんなところで出会えるとは。運ばれてきたパンは大きくて齧ってみると甘みは殆どない。素朴な味、とでも言うのだろうか。
そういえばマレーシアは中華系が多い国だったな。そう思いながらもそもそパンを食べた。
マレーシアの食べ物はどれも美味しかった記憶があるけど、マレーシアの食べ物と言われてすぐ思いつくのは、濁った気持ち悪くなるくらい甘いトウキビのジュースとあの蒸しパンなのだ。